NPS®とは〜観光地の満足度調査の例〜

NPS®とは「Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)」の略で、顧客ロイヤルティを測る指標です。

今まで計測が難しかった「企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか」を数値化することで、企業の顧客との接点における顧客体験の評価・改善に生かされています。

さらに、NPS®は事業の成長率との高い相関があることから、欧米の公開企業では3分の1以上が活用しているとも言われており、日本でも顧客満足度に並ぶ新たな指標として注目を浴びています。

NPS®(ネットプロモータースコア)とは?

近年、従来のお客様満足度に変わり「NPS®(正味お客様満足度)」が注目されている。NSPの特徴を知ると共に、観光での導入例を見ていきたい。

スコアの付け方とメリット・デメリット

点数評価
10 – 9推奨者(Promoter) ロイヤルティが高い熱心な顧客。自らが継続購入客であるだけでなく、他者へサービスを勧める『推奨』の役割も担う。
8 – 7中立者(Passive) 満足はしているが、それ程熱狂的ではなく、競合他社になびきやすい。
6 – 0批判者(Detractor) 劣悪な関係を強いられた不満客。放置しておくと悪評を広める恐れがある。
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複数の顧客に対して調査を行い、推奨者の割合から批判者の割合を引くことで得られる数値がNPS(ネット・プロモーター・スコア)と呼ばれ、-100% 〜 100% の間の数値で表される。

例えば、10人中6人が9点以上なら、推奨者は60%、6点以下が2人いれば批判者は20%なので、NPSは+40となる。平均的にはNPSが12ポイント増加すると、企業の成長率が倍増し、問題解決のための施策を行った際に、前後調査で数値を見る場合には非常に有効である。

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メリット

  • 設問が一つかつ結果も一つのスコアなので、シンプルでわかりやすい指標である。
  • 統一指標であるため、他社と比較が可能
  • 時系列での分析により、今行っていることがうまく行っているか判断ができる。
  • 11段階あるので天井効果を起こしにくい。

デメリット

  • 具体的な結果は出ないので、別の設問と組み合わせ分析する必要がある
  • 日本人は回答が中間の5に集まりやすく、NPSは他国に比べて低くなる傾向がある

NPSはお客様満足度を測る一つの指標でしかないだろう。この指標の良し悪しよりも継続的に変化を見ること、他社と比較すること、属性情報ごとの比較分析により調査目的(=より満足度の高いサービスにしたい)を達成することが重要だと思う。

仙台市天文台の例

仙台市天文台では2016年より来館者の満足度を測るアンケートを実施していた。しかし、満足度を5段階で測定しており、天井効果を起こしていた。この課題を解決するために、NPSを導入。その結果、NPSの回答者の平均値が8.75と天井効果を防ぐことができた。
また、最終的なNPSは52.6だった。

ネットプロモータースコアに影響を与えるカスタマーエクスペリエンスの検討(小野寺,2020)
11.アンケート結果

その他観光地のNPS

NPS推奨者調査年
豊岡ツーリズムインベンション6873.0%2018年
気仙沼DMO33.5%2017年
京都市観光協会17.62018年
山形県23.638.3%2019年

これらの例を見る限り、観光地のNPSは正の値になることが多く、他の業界と比べNSPは高い。これは観光は他のサービスと比べ推奨しやすいことが考えられる。

NPSを使用した研究

京都観光総合調査個票データを用いた京都観光の動向分析

参考

注:ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、ネット・プロモーター・スコア、NPS、そしてNPS関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標又はサービスマークです。

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